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戦略PR事例 「医療と言語をPRで繋いだオノマトペラボとは?」

2015.04.23広報担当

ある日、10年来のクライアントのファイザー株式会社から、一つの依頼をいただきました。それは、多くの人が悩みつつも放置している慢性的な「痛み」に関するもので、症状のある人に医療機関の受診を啓発するとともに、医師側でも患者さんをスムーズに受け入れられるようにする、そんなPR活動を行いたいという案件でした。

感じていながら放置してきた「痛み」をきちんとお医者さんに診てもらうために

厚生労働省が実施した「慢性の痛みに関する検討会」(平成21年)によれば、慢性的な痛みは生活の質を著しく低下させ、就労困難を招くなど、社会的損失が大きいと指摘されています。にもかかわらず日本では痛みを我慢することが美徳とされる傾向があり、慢性疼痛患者を対象としたアンケート(2012年/ファイザー調べ)でも「痛みは我慢する」(74.3%)、「病院に行くほどでもない」(31.2%)という結果が出ていました。

彼らの多くはマッサージを受けたり、市販薬を服用しますが、なかなか医療機関には行きません。なぜ慢性の痛みを抱えている患者さんは医療機関に行かないのでしょうか。同調査を見ると「治療に不満がある」(45.7%)、「病院の変更経験あり」(65.4%)と答えた人が目立ちました。すなわち目に見えない痛みを上手に医師に伝えることができず、その結果、適切な治療が受けられずにあきらめてしまうケースが多いと考えられました。

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医療と言語の連携 産学共同プロジェクト『オノマトペラボ』の立ち上げ

そこでオズマピーアールが着目したのは、日常的な痛みを表現する際に伝えやすいオノマトペでした。オノマトペとは擬音語や擬態語を包括したもので、音、動作、状態、感覚、感情などを簡略化して表現する言葉のことです。たとえば痛みでは、針で刺したような「チクチク」、電気が走るような「ビリビリ」、衝撃が響くような「ズキズキ」などがあり、痛みの状況をより感覚的に表現することで、患者と医師はコミュニケーションをとりやすくなります。

この着眼点から、オノマトペを医療に生かすために医療と言語の専門家に参画してもらい、『オノマトペラボ』を立ち上げることにしました。医療の専門家としては疼痛治療の第一人者といわれる日本ペインクリニック学会代表理事や、医療コミュニケーションを研究する慶應義塾大学看護医療学部教授など、言語の専門家としては国立国語研究所や明治大学文学部の教授などが参集しました。オズマピーアールはコミュニケーションの専門家として医療領域と言語領域をより密接につなぐ役割を果たしました。

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26万人だった受診者が197万人に増加 多くの患者が痛みから救われるきっかけを得る

オノマトペラボでは、痛みの表現においてよく使われるオノマトペを1390語抽出して検証するなど医療と言語の可能性を徹底的に追求する調査・研究を行いました。そこでは実際に痛みを持つ8,183人を対象に痛みをオノマトペで表現してもらうなど、実践的な取り組みがなされました。その結果、「ピリピリ」と「ジンジン」というオノマトペが慢性的な痛みの正体である神経障害性疼痛を表現している可能性が顕在化しました。

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こうしてオノマトペにより、痛みなどの見えない症状や病気が判別できるようになりました。患者は医師にみずからの感じている病状を伝えやすくなり、正確な診断と治療につながることが期待できるようになったのです。

そうして明らかになった情報をもとに、ファイザー株式会社や『オノマトペラボ』では積極的な広報活動を展開し、慢性的な痛みを持つ人に医療機関の受診を後押ししました。その成果として、現在、神経障害性疼痛の受診患者数はプロジェクト実施以前の26万人から197万人へと7.5倍も増加しています。

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プロジェクトがPRアワードを受賞 医大でもオノマトペが授業に導入される

オノマトペラボの研究成果は、その後のさらなる広範なPR活動により、患者、その家族、そして一般の生活者に拡がりました。情報の拡がりにより、医療現場での活用も進み、現在ではある医大の授業にも導入されています。

また、国立国語研究所でこれらの研究成果をまとめた「痛みの伝達におけるオノマトペ」の論文化が進められるなど独自の取り組みも更なる広がりを見せています。

そして最後に、オノマトペラボのプロジェクトが平成26年度PRアワードでグランプリをいただいたことをお伝えしておきたいと思います。慢性的な痛みに苦しむ神経障害性疼痛の表現しにくい感覚をオノマトペで共有することからはじまった本プロジェクトは、痛みの種類がオノマトペで伝えられることを社会に広く知らしめ、啓発だけでなく実際の医療に寄与するところまで達しました。オズマピーアールは一連の活動がPRアワードという舞台で顕彰されたことを誇りに思っています。

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オズマピーアール、国立国語研究所と「オノマトペ」でコミュニケーション課題の解決を目指す産学共同プロジェクト『オノマトペラボ』をスタート

2013.10.18

オズマピーアール、国立国語研究所と「オノマトペ」でコミュニケーション課題の解決を目指す産学共同プロジェクト『オノマトペラボ』をスタート

~研究第一弾は医療コミュニケーションをテーマにした「メディカルオノマトペ」~ 株式会社オズマピーアール(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:境 信幸)は、大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立国語研究所(所在地:東京都立川市、所長:影山 太郎、略称:国語研)とオノマトペによりコミュニケーション課題の解決を探る共同プロジェクト『オノマトペラボ』を2013年9月13日より発足いたしました。 オノマトペとは、「ザーザー」「ふらふら」など、擬音語、擬声語、擬態語の総称を示すフランス語で、日本語には特に数が多いと言われています。また、「ゲラゲラ」と「クスクス」のように、同じ「笑う」という行為でもニュアンスの違いを直感的に共有できる優れた性質を持っています。本プロジェクトはオノマトペのこうした性質に着目し、日本各地のオノマトペを収集・整理しながら、現代社会におけるコミュニケーションのさまざまな課題に向けた、新たな活用法やコンテンツなどを提案していきます。 『オノマトペラボ』は、日本語オノマトペ研究者である明治大学の小野正弘教授に総合アドバイザーとして参画いただいているほか、研究テーマの内容に応じて…

2013.10.18広報担当
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