コラム

COLUMN

コミュニケーション活動に“社会的意義”を取り込む

2021.09.10広報担当


「ジェンダー平等」「女性活躍」の観点から考える

PRコンセプト「SOCIAL IN, MESSAGE OUT」


 

 昨今、SDGsやESGという言葉を日常的に聞くようになってきました。サステナブル(持続可能)な事業活動や貢献を行う企業・組織・団体へのメディアからの注目も高まり、雑誌や新聞のみならずTVでも「SDGsウィ-ク/SDGsキャンペーン」などの企画を目にします。このような環境の中で企業・団体・組織のコミュニケーション活動を行っていく時、私たちが問わなければならないことは“社会的意義”です。

 そもそも「PR:Public Relations」とは、社会や社会をとりまく様々な人々との関係性構築を指しています。社会にとって利益となる価値や考えは変化していくものですが、時代に合わせて自らを取り巻く課題や状況を把握し、社会との合意形成を図りながら事業活動を行うことが重要です。それによって自らの社会的意義を高め、社会に求められる存在となり、社会の変化や発展とともに成長することができます。

 Public Relationsのプロフェッショナルとして、私たちは「SOCIAL IN, MESSAGE OUT」のPRコンセプトを掲げています。これは広く社会的な視点で社内外の課題や状況を捉え、社会的意義をインプットする「SOCIAL IN」と、それらを社会を形成する様々な人々が求める情報に整え、アウトプットする「MESSAGE OUT」からなります。

 “社会的意義”を起点に広報・コミュニケーション活動を行うことで、企業・団体・組織は情報発信力を高めることができ、結果として、自らを取り巻くステークホルダーとのエンゲージメント向上に繋がると考えています。

 今回のコラムでは、「ジェンダー」をイシューとして捉えた時の「SOCIAL IN」と「MESSAGE OUT」に対する気付きをお伝えします。

 SDGs17の目標には「5.ジェンダー平等を実現しよう」が掲げられています。日本では1985年に「男女雇用機会均等法」が制定され、経済・雇用の分野における男女平等が推し進められてきました。しかし、世界経済フォーラムが公表した「ジェンダー・ギャップ指数2021」によると、「経済」での順位は156か国中117位*1。法律制定から30年以上たってなお、日本のジェンダー平等に向けた取り組みには課題が残っているといえます。

 このような状況の中で、各企業は独自に「女性活躍」を推進させています。日本において大きな課題となっている女性の管理職登用について、上位企業の具体例を挙げると、日本IBMでは女性管理職育成プログラムを設定、アクセンチュアでは管理職候補の女性社員ごとに人材開発プランを作成し、上司が昇進をフォローするなどの取り組みを積極的に行い、女性役員・経営幹部の比率を高めています*2。女性が力を発揮できない事実に危機感を持ち、打ち手となりうる取り組みを行うことは、ジェンダー平等を実現するために不可欠です。

 一方で、人材や働き方が多様化する中で、考え方の多様性も認めていく必要があります。女性の転職サイトを運営するキャリアデザインセンター「女の転職type」の会員調査*3によると、“管理職になりたくない派”は5割以上に上ります。理由としては「責任が重くなる」「残業時間が増えそう」「自分にできる自信がない」などの割合が半数以上を占めました。このように多様な考えがある現状を直視し、ポジティブな考え方で働く・チャレンジする環境を作るにはどうするべきかと考えることも必要です。

 SDGs目標へのコミットを考えると、いかに課題を解決するか・結果を作るかの思いが先だってコミュニケーション活動を考えてしまう場合もあるかもしれません。しかし、大切なのは「ジェンダー平等」「女性活躍」というイシューに対して、社会と関係性を築いていく際に、その企業ならではの視点で、どのような社会的意義を持って企業活動に取り入れ、コミュニケーションを行っていけるかどうかです。

 ジェンダーというイシューに限らず、私たちコーポレートコミュニケーション部のメンバーは、お互いが多様な視点を持って、企業・団体・組織の広報・コミュニケーション活動に関わっています。「SOCIAL IN, MESSAGE OUT」のコンセプトに共感してくださった方々とともに、今後も企業・社会の成長に資する取り組みを進めていければと思います。

 

*1 内閣府男女共同参画局,「共同参画5月号」,144号

  https://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2021/202105/pdf/202105.pdf,2021年5月10日発行

 

*2 日経BPプレスリリース,「2021年版「女性が活躍する会社BEST100」 総合ランキング1位はアクセンチュアに」

  https://www.nikkeibp.co.jp/atcl/newsrelease/corp/20210507/,2021年5月7日

 

*3女の転職Type,「第29回 管理職ってどう?管理職について聞いてみました。」

  https://woman-type.jp/academia/discover-career/data/vol-29/,2021年7月12日

 

 

 

伊郷 美貴

オズマピーアールに入社後、家電メーカー、インターネット事業会社、化粧品メーカー等で新製品・新サービスのPR・広報に従事。IT・デジタル関連メディアへのアプローチに強みを持つ。2016年より現部署において、コーポレートPRの戦略立案から戦術までワンストップ提供し、PR起点での企業・組織の課題解決に寄与する。これまでに、国内外大手IT・インフラ・食品企業のみならず、中央官庁や大型科学プロジェクトの業務に携わる。PRコンサルタントとして、IPOサポート・CSRCSV戦略の検討、記者会見、オピニオンアプローチ等を幅広く実施。

◇早稲田大学大学院政治学研究科ジャーナリズムコース  修士課程修了
◇PRSJ認定PRプランナー
◇早稲田大学 招聘講師

 

 


【問い合わせ先】
株式会社オズマピーアール コーポレートコミュニケーション部
担当:清水
E-mail: corp_com@ozma.co.jp

 

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