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PROJECTプロジェクト紹介

視点を変える展:差し迫る「2025年問題」に向けた医療×自治体によるコミュニケーション

PROJECT1横浜市 医療啓発プロジェクト

横浜市は全国トップクラスのスピードで高齢者人口が増えると予想されており、医療需要の急激な増加と医療資源不足が見込まれます。そのような現状を受け、横浜市からご相談を受けて始まった本プロジェクトのミッションは、横浜市370万の市民に向けて、適切な医療行動を選択する力=ヘルスリテラシーの向上を促すことでした。

毎週のように心が挫けそうになるプロジェクト

このプロジェクトは、日本で最も人口が多い街での医療政策プロジェクトであり、370万の市民に対して“平常時でも医療課題に興味を持ってもらう”という社会実験です。

コミュニケーションそのものを抜本的に変えること、それこそ全てがゼロからのスタートでした。啓発方針策定、プロジェクトの立ち上げ、シンボルマーク制作、特設ウェブサイト構築、大規模イベント企画・実施。しかも、民間企業や大学、NPO、インフルエンサーとの連携プラットフォームを構築するという従来の自治体の医療政策では実施したことのない大規模なプロジェクトです。

自信を持って始まったこのプロジェクトでしたが、スタート直後から毎週のように心が挫けそうになりました。ホンネは、毎週のように挫けていました(笑)。

今回のプロジェクトは、ステークホルダーが非常に多く、一つのことを決定するまでのプロセスが複雑、且つ、時間がかかってしまうことで、なかなか思うように進まない日々が続きました。市の担当者からも、当初のスケジュール通りに進まないことに不安や心配の声があがっていました。正直、焦りしかありませんでした。

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PRは「圧倒的な対話量から生まれる」

この悶々とした状況をどう解決すべきか。そのブレイクスルーは「何度も何度も納得するまで対話し続けること」。それに尽きました。

PRは、対話や関係性の中から生まれるものです。一方が納得していても他方が納得していなければ、それは適切なコミュニケーションではありません。お互いが納得した上で、実際に意識変容・行動変容につながるコミュニケーションを目指さないといけません。そういったコミュニケーションをどう生み出すか、それには“ 圧倒的な対話量”が必要だと感じています。

僕は常々、一緒に仕事をしている仲間から、「飯嶋は(物事を)“置きに行く”からな(笑)」と半分冗談・半分本気のことを言われていました・・・。その言葉は自分の心にグサッと刺さりました(笑)。 すべての人が納得すること=無難な選択を選ぶ、ということが正しいと考えていたことが少なからずあったんだと思います。ただ、それは考えることを放棄しているに過ぎないのです。周りからこんなふうに「置きに行く」と思われている状況をなんとかしなくては!と危機感を感じました。

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だからこそ、このプロジェクトでは“置きに行くことをしない”と決めたのです。それはプロジェクトを成功に導かせることだけでなく、私自身を生まれ変わるためのブレイクスルーでした。

今回のプロジェクトで特に大変だったのは、2018年11月に開催した「視点を変える展」でした。「今までの医療への向き合い方、視点を変えてもらう」、この言葉をアートやデジタルで表現し、市民のみなさんが医療を身近に感じてもらうきっかけとなるイベントでした。このイベントは、民間企業、大学、NPOと連携したことで、当事者間での調整を僕たちがマネジメントすることになりました。

この複数のステークホルダーがいる中でのプロジェクト遂行はまさに壮絶の一言でした。「時間が足りない!」と常々感じていました。

それでも「考えるのはここまででいいか」と投げ出すことは絶対にしないようにしました。少しでも自分の中で納得できていない/満足していない部分があれば「みんなが納得するまでチームで話し合う」ことにしたのです。

そうすると、プロジェクト全体もスムーズに動き出していったのです。圧倒的な対話量から生まれたアイデアが、プロジェクトの停滞を打ち破るブレイクスルーとなったのです。

チームで仕事をすることの快感

私たちはチームで仕事をしています。チームで仕事をしていると、1+1=2ではなく、1+1=10となり、そして∞(無限大)になる可能性を感じられる瞬間があります。
今回のプロジェクトでも、オズマのメンバーだけでなく市の担当者ともチームとして一つになれた瞬間がありました。チームで仕事をすることの快感を得られた瞬間はなによりも代え難い経験です。

横浜市の医療啓発プロジェクトが始まってから1年が経ちましたが、一定の成果はでてきています。しかし、これからも市民の方への意識変容・行動変容につながるコミュニケーションを継続しなければ、横浜そして日本が抱える社会課題を解決できません。私は、PRによる「圧倒的な対話量から生まれる無限大の可能性」を信じていきたいと思っています。

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PROJECTプロジェクト紹介

視点を変える展:リーダー飯嶋の奮闘

PROJECT1横浜市 医療啓発プロジェクト

日本が直面する社会問題「2025年問題」。団塊の世代が2025年頃までに後期高齢者(75歳以上)に達する事により、介護・医療費などの社会保障費の急増が懸念されるこの問題に国内最大級の都市「横浜市」と取り組むという本プロジェクトはオズマピーアールにとっても新たなチャレンジでした。

これまで、オズマピーアールは「地域ブランディング」と「ヘルスケア」を特化領域として数多くのプロジェクト実績を積み上げ、対外的な評価をいただいてきました。ところがこの2つの領域をかけ合わせたチャレンジは、意外にも初めてのもので、それぞれの知見はあるものの、新たな道を探る実験的な取り組みでした。そんな中、このプロジェクトの担当者として、白羽の矢が立ったのが飯嶋でした。

飯嶋は、前職で自治体を主なクライアントとしてプロジェクトマネジメントを行っていた実績があり、かつ、オズマピーアール入社後はヘルスケア領域の様々なプロジェクトを担当していたこと、そして、この年部署を異動して、新たなチャレンジを貪欲に希求していたことから、適任としてチームリーダーにアサインしました。

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水を得た魚のようにプロジェクトをリーダーとして牽引

その期待に応え、彼はプロジェクトの開始からフル稼働で話を前に進めていきました。このプロジェクトにおいて求められたのは、近い将来の医療資源の不足に備えて、市民一人一人の医療に対する意識を変えるコト。そのために伝わる啓発活動を企画、実践していくコト。これは言うのは簡単ですが、実現は非常に難しいものです。

そこで、はじめに取り組んだのは、現状の整理と見直しを皮切りにした戦略策定でした。横浜市の担当者の「この課題を本気で解決したい」「そのためには、今までのやり方を抜本的に見直したい」という熱意に答えて、じっくりと話を聞き、これまでのアプローチの課題、その課題改善の方向性を次々と整理して、プランに落とし込んでいきました。

この中で、飯嶋の強みであるチーム内外との丁寧で粘り強い対話を重ね、それぞれの役割を整理して、プロジェクトを前に進めていきました。その結果、従来とは異なる課題解決の在り方として、統一感を持った横浜市医療局ブランディングの確立、民間企業連携を推進する方針が整理され、横浜市の新たな啓発活動を推進する素地が整いました。

空気を読むだけでは変わらない、直面したアイディアの壁

一見、順調に見えた本プロジェクト、本当に大変なコトはこの後に待ち受けていました。理想形として掲げたプロジェクトを一気通貫するコンセプトとビジュアル表現。この表現を巡って社内外で議論は紛糾、なかなか思う表現に辿り着けず、これまで順調に来ていたクライアントとの関係に加え、チーム内にも暗雲が立ち込めました。そんな連日の打合せの中でついに飯嶋に対してある声が上がりました。それは、「飯嶋くん、それ本気で考えてる?」「本気でそれが良いと思ってる?」。「飯嶋くんは直ぐに“置きに行く”からな(笑)」何となく場の雰囲気に合わせてアイディアを出しているものの、それが本気で現状を打破できるものだという強い信念を感じないという、冗談を交えながらも厳しい指摘でした。

飯嶋は良く言えば周りの空気を読んで、周りに合わせることが出来る人、ただ裏返すと、プランナーとしての強い想いが不足しているのではないか?と言うコトを全員が追い詰められた状態の中、遂に指摘されてしまったのです。この点は、飯嶋を見ている中で時折感じていた課題でもありました。PRパーソンにとって空気を読むスキルは極めて重要です。その一方で、空気を読んでいるだけでは社会に一石を投じることは出来ません。時には、このアイディアを投げかけたいという譲れない想いと、強い信念が求められます。その壁を自力で超えてほしいと思いました。

社会に一石を投じるアイディアの壁を乗り越えて

その後も、この壁に飯嶋は悩んでいました。これまでの習性はなかなか変えられるものではありません。打合せのたびに周囲から、「また、飯嶋くんは・・・」という愛のある叱咤を浴びていました。ただ、その中で徐々に変化が生まれてきたのです。それまで飯嶋は、思いついたアイディアを声に出す際、ネガティブな反応があっても傷つかないように、発言の前に、「面白くないと思うんですけど○○」「まだ考え中なんですけど○○」と枕詞をつけていました。

そんな飯嶋に変化が生まれてきます。答えを出さないといけないという追い詰められた状況で「つまらない」と言われることを恐れずにアイディアを次々と発言するように変わっていったのです。当初は、周りのネガティブな反応を少し気にしつつも、はっきりとアイディアを口にするようになりました。結果、プロジェクトを一気通貫するテーマに選ばれたのは飯嶋が口にしたアイディアだったのです。

壁を超えた先にある壁を次々と乗り越える日々

このプロジェクトは、その後も、次々と新たなチャレンジが続く日々が待ち受けていました。従来に無い取り組みに対する横浜市役所内や横浜の医療関係者の合意形成を得る日々、また、自治体だけの取り組みでは反応しない市民を動かすためのアプローチとして選択した民間企業との方向性のすり合わせなど、複合的な関係者の納得を得る日々は、簡単には前に進まず、一歩進んでは二歩下がるといった日々でした。

また、国民皆保険制度という世界に誇る優れた制度を有し、あたり前に誰もが一定水準の医療を受けられる日本において、平時に医療に関心を持ってもらうのは簡単ではありません。そんな中、市民が興味をいだきやすいテーマから入って、結果、医療に興味を持ってもらうアプローチとして、「トリックアートを駆使した医療の展示会」という企画を初年度の象徴的な企画として考えました。

この企画もコンセプトを考えたまでは良いものの、それをどの様にしてカタチにすれば伝わるのか?興味を持ってもらえるか?脳に汗をかいて企画をし、企画をしては実現性を制作プロダクションや会場と調整する日々が続きました。この間、前代未聞の取り組みに対する横浜市の担当者との折衝や社内外のパートナーとの確認など、尋常ではない調整の数々を飯嶋は日々プレッシャーを抱えながらも乗り越えていきました。

企む飯嶋が切り開くユニークな未来

そこには、施策を滞りなく進めるだけで良しとしていた飯嶋の姿はありませんでした。

いくら業務が積み重なっても置きに行くアイディアではなく、飯嶋なりにあるべき姿を追求し、模索する姿がそこにあったのです。結果として、世界初のルビンの壷型の見つめ合うクリスマスツリーやユニークなトリックアートを見つめると、意外な医療メッセージが浮かび上がるトリックアートなど、自治体の医療啓発としては斬新なアイディアが次々と実現していきました。これらの企画には「視点を変えて医療を見つめて欲しい」という飯嶋が考案したメッセージが込められていたのです。

結果として、これらの企画は横浜市医療局としてはかつてないほどの参加者と反響を生み出した前代未聞の企画として、庁内を始め横浜市の医療関係者からも高い評価を得ることが出来ました。そして、この企画は現在も続いており、未だ見たことのないユニークな啓発企画を現在企んでおり、この春にはお見えする予定です。企む飯嶋のチャレンジはこれからも続いていきます。

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