プロジェクトパートナーインタビュー

テトテトプロジェクトの趣旨にご賛同いただいたパートナー団体を代表される方に
現状のコミュニケーション活動の課題と本当は解決したいコミュニケーション活動
への想いを伺いました。

患者さんの声が今よりもさらに
がん治療に生かされる社会を

NPO法人
キャンサーネットジャパン
理事/事務局長

川上 祥子さん

がんの標準治療を日本に浸透させるために

1991年に2人の医師により、がんの標準治療を日本にも浸透させるために設立された組織です。現在は、患者さんが数ある治療選択肢の中から、納得したがん治療を受けることができるように、正しい情報を患者さんに届けるための活動を行っています。主な活動としては、インターネットによる動画コンテンツ発信や全国のがん診療拠点病院などを通じたがんに関する冊子の配布、年40~50回のセミナー実施などオンラインからオフラインまで多岐に亘ります。

がんに対するリテラシーを高めるには

今の社会においては、昔と違い、インターネットなどを通じがんの治療やケアに関する情報を簡単に入手できるようになっています。一方、そうした情報の全てが正しいとは限りません。誤った情報も多く流布されており、正しいと思って選択した治療により、取り返しの付かない結果につながることもあります。数え切れない情報の中から、ご自身の症状と生活に合った適切な情報を入手することができるよう、いかにリテラシーを高めてもらうかといったことが大切であり、難しいことであると感じています。

継続的な活動を通して、患者さんの声を現場へ届ける

がんサバイバーの声を様々な学会などを通じ、医療現場に届けていき、今以上に患者さんの声ががん治療に反映される社会をつくっていきたいと思っています。ただし、一朝一夕に達成されることではないので、継続的な活動を続けることが必要です。そのためにもアメリカの患者団体のように安定したファンドを備えることが重要だと感じています。コミュニケーション活動においてもそうした課題を解決する役割を期待しています。

患者会として
ピアサポートの機能を目指す

一般社団法人
全国心臓病の子どもを守る会
副会長

芝崎 久美子さん

心臓病のこどもとそのご家族のために

1963年に設立された全国に支部(51支部)をもつ、心臓病のこどもとそのご家族のための組織です。医療制度の改善と社会保障及び教育制度の充実等を目的に活動しています。主に会員相互の交流やレクリエーション活動(キャンプ、交流会等)、専門医による講演会や学習会を実施しています。毎月発行している会報「心臓をまもる」には、お便り、子どもたちの作文や絵、専門医、専門家による医療・教育・福祉講座などを掲載しており、しんぞう手帳や新版『心臓病児者の幸せのために』など、出版物も発行しています。

インターネットの時代に患者会の意義を高めるには

今はインターネットで簡単に情報を取ることができることもあり、患者会の存在意義を示すことが難しく、会員の活動活性化・維持および新規の会員獲得が大きな課題です。また、地方支部によって活動量、会員数が異なるため、本部として会員の積極性や自主性を維持・向上することも重要であり、彼らのモチベーションが上がる取り組みを検討していかなければいけません。広報活動を展開していますが、患者さんのプライバシー保護やタイミングの問題もあり、思うような成果に繋がっていないと考えています。

患者さんを社会的にサポートする活動を

疾患及び患者会によって患者会の活動目的は異なりますが、患者会の活動が患者さんの社会的サポートとして機能しているのか、会の運営を通して問うています。ピアサポート(同じような病気を持った人しかできないサポート)としての機能を患者会として目指していきたいと考えており、そのためにも広報活動を通じて、会の存在を知ってもらい、より会を活性化させていきたいと考えています。

あらゆる人が積極的に
社会参加できる世の中を

NPO法人 Ubdobe
代表(写真右)

岡 勇樹さん

事務局長(写真左)

舘野 友仁さん

医療や福祉の課題をエンターテイメントで解決する

あらゆる人々が積極的に社会参加できる楽しい世の中を創っていきたいというVisionのもと、医療や福祉の課題を音楽×アートなどのエンターテイメントで解決する方法を提案しているNPOです。医療福祉に関心のある人を繋げるトークイベントWellCONを全国各地で開催する他、クリエイティブの制作、クラブを舞台に医療福祉をテーマにした若者向けイベントの開催など、業界の活性化とイメージアップを目指した事業を展開しています。

どのように活動のサポートをお願いするか

今、活動を広げていくにあたって団体への賛同者(物品協賛や寄付)を募りたいと考えていますが、活動のサポートをどのようにお願いしていけば良いのか難しいと感じています。特に多様で幅広い活動を行っているがゆえに、楽しそうだけれど結局何をしている団体かが分かりにくいと言われてしまいます。組織が大きくなり活動の幅が広がっている今、組織内の人材育成や人材募集などのコミュニケーションについても課題があると考えています。

日本での知見を活かして、国際的な活動も視野に

今、団体として、医療福祉業界のブランディングとイメージアップ活動、医療福祉従事者の質とモチベーションの向上活動について事業の幅を広げることができてきました。今後、当事者(利用者)への積極的な社会参加を推進する活動がここ数年できていないので、ぜひ取り組んでいきたいと考えています。また、日本は医療・福祉の先進国。将来的には世界を舞台に国際的な活動も展開していきたいと思います。

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