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【開催レポート】 イシュー研究会 第4回「日本と海外の経済安全保障・人権リスクの最前線」

社会課題を起点としたルール形成(パブリックアフェアーズ)を提供するオズマピーアールパブリックアフェアーズチームが運営する「イシュー研究会」は、2022年3月23日に本研究会の4回目として、多摩大学大学院 客員教授の井形彬氏を講師に「日本と海外の経済安全保障・人権リスクの最前線」と題した会を開催いたしました。

井形氏の講演では、

●自由主義国と覇権主義国のエコノミック・ステイトクラフト(経済をテコに地政学的国益を追究する手段)を比較すると、特に近年の覇権主義国は経済的な地位を高めてきて各国への影響力を強めており、強硬に相手国にダメージを与える経済制裁を取り入れるようになっている。

●日本における経済安全保障は、エコノミック・ステイトクラフトを基点に過去の政策を見直すようにしており、具体的には「サプライチェーン(特定重要物資の供給計画)」「特許非公開(デュアルユース技術の非公開)」「官民技術協力(技術育成支援)」「基幹インフラ(サイバーセキュリティなどの安全性確保)」を4つの柱に掲げる。

●人権リスクについては国や政党でスタンスが異なり、米国でも共和党は「ツール」という意識、民主党は「ウイグル強制労働防止法案」に代表されるように「目的」化され今後も強化が見込まれるほか、英国ではデジタル産業に向けた人権デューデリジェンスのガイダンスを特設Webサイトで掲載するなど、次々と新しい政策が打ち出されている。

●そのうえで、多国間による人権外交の連携が進むほど「何もしない」ことが悪目立ちする。人権侵害と企業イメージに影響を与える4つの類型として「サプライチェーン上の強制労働」「人権侵害に加担する製品技術提供」「人権侵害関与者とのビジネス関係」「『表現の自由』への制限」に注意が必要。

●企業に対してはTier1だけを見ていれば許される時代ではなくなる。詳細にサプライチェーンを追跡する事例が出てきており「知らなかった」では済まされない。言動一致、裏表のない事業戦略と展開が求められる。

など、諸外国と日本を比較しながら最新動向を踏まえ解説いただきました。

当日参加された企業の方々からは、

●「経済安保に対する脅威、分断が強まることを事業責任者ははどこまで想定すべきか。ビジネス自体をシュリンクさせることにつながる可能性は考えられないか」

●「覇権主義国籍の従業員の扱いをどうすべきか。情報へのアクセスなど、どのような観点でアセスメントを進めるべきか」

●「(自社は)日本国内の1次産業のため、人権デューデリジェンスは関りが薄いと思っていたが、外国人技能実習生を受け入れることになった。国内外の動向を踏まえ、何に気を付けて準備すべきか」

など活発に意見が出され、ディスカッションが盛り上がりました。

イシュー研究会は、今後も毎月1回のペースで継続的に開催いたします。


【イシュー研究会について】

イシュー研究会とは、「倫理や社会規範、世論等に基づく新しい社会課題(=イシュー)」のメカニズムを研究し、イシューが企業に引き起こすコンフリクトや新たなビジネスチャンスを可視化し、ソリューションについて共創するプロジェクトです。
 

●本研究会の機能
①【研究機能】倫理や社会規範、世論等に基づくイシューのメカニズムの研究
②【共有機能】イシューが企業に引き起こすコンフリクトや新たに生み出すチャンスの可視化・共有
③【共創機能】イシューに基づくコンフリクトを解決するソリューションの共創
 

●構成メンバー
【顧 問】
株式会社オウルズコンサルティンググループ代表取締役CEO/
多摩大学ルール形成戦略研究所副所長 羽生田慶介氏

【研究員】
継続的に参加できる企業を推奨。1回のみの参加も可

【事務局】
オズマピーアール パブリックアフェアーズチーム
※他、イシューの専門家(企業担当者、有識者・NGO)ならびに
 ルール形成に関係するステークホルダーを招聘予定

 
●本研究会で扱うテーマ
①まだ争点化していないが、将来の企業活動に大きな影響を与えうるイシュー
②すでに企業活動に大きな影響を与えているイシュー
例)生命倫理、テクノロジー倫理(AI、バイオなど)、ビジネスと人権
  (強制労働、児童労働など)、地政学リスク(経済安全保障など)、
  ソーシャルメディアリスク(キャンセルカルチャーなど)、
  気候正義 等


【関連リンク】


【本件に関するお問合せ】

株式会社オズマピーアール パブリックアフェアーズチーム
TEL:03-4531-0220
Mail:public-affairs@ozma.co.jp

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