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人気洋菓子店が展開する新店舗 戦略PR事例

オープン初日から盛況! とある洋菓子店が行列店になったPR活動とは

オズマピーアールにご依頼いただいたのは新店オープンのわずか3週間前。PR活動は限られた時間と予算のなかでの実施でした。しかしその結果、開店時には長い行列ができ、お店のオペレーションに影響をきたすほどの盛況になりました。今回はそのPR戦略をご紹介します。

新宿ルミネエストの地下1階には初日から行列

課題と戦略

新店のオープンは3週間後。「ザクザク」の違和感を際立たせるアプローチ

「新宿駅東口ルミネエストB1に空き店舗が出たので出店をする予定です。
つきましては、新店の広報・PR活動をお願いしたいです」このようなご連絡を株式会社BAKEからいただきました。あるお客様からのご紹介で、お仕事をするのはこれが初めてです。
 早速、当社ディレクターが打ち合わせに伺うと、新店のオープンは3週間後、しかもPRに使える予算は非常に限られていることがわかりました。

商品は独特の形をした、これまでにない食感の“クロッカンシュー”

株式会社BAKEは北海道で人気洋菓子店を展開している株式会社きのとやのグループ会社です。きのとやの経営者である長沼昭夫氏の子息、長沼真太郎氏が代表取締役となり、新しい価値をスイーツに注ぎ込みたいということで、きのとやとは違う方向性で立ち上げた会社です。

チーズタルト専門店「BAKE」を展開しており、当時、新宿ルミネにもすでに出店していましたが、それとは別にシュークリーム専門店を始めたいということでした。新しいお店について詳しく話をお伺いしてみると、取り扱う商品は独特の形をした“クロッカンシュー”。これまでにない食感がウリとのこと。出店の立地はルミネエストの地下1階、いわゆるギャルのファッションエリアです。

諸条件を考え合わせると、難しい仕事になることが予想され、当社でお仕事を引き受けるべきか慎重に検討しました。しかし長沼社長がベンチャー気質に富み、目標を達成するための手法を問わないニュートラルな思考をお持ちということもあり、短い期間と限られた予算でもやれることがあると判断し、依頼をお引き受けすることにしました。

店名・商品名の「ザクザク」というオノマトペを最大限に活用して訴求

売り出すシュークリームは形と食感に特徴がありました。シュークリームなのに棒状で、食感もザクザクしているのです。これをどう伝えるか。長沼社長からは「なんとなくだけど、広報的なアプローチがいいと思うんですよね」と話があり、さらに店名・商品名ともに「ザクザク」という食感を入れて打ち出そうと思っているとお話しがありました。

そのとき当社担当はSNSと相性のよいオノマトペを思い浮かべます。オノマトペとは擬音語、擬態語のことで、シズル感があるため印象がストレートに伝わります。「ザクザク」という食感はまさにオノマトペ。その視点から分析の結果、「ザクザク」を最大限に活用して、訴求力を高めることにしました。

オズマピーアールはギャレット ポップコーン ショップス®のPRにも携わっており、菓子に関して経験と実績がありました。それをもとに通常のPRとは違った“違和感を際立たせるアプローチ”ができると確信していたのです。

ルミネエスト新宿地下1階のクロッカンシュー「ザクザク」

課題

  • 短い期間と限られた予算

アプローチ戦略

  • クチコミが拡散するファッションサイトに情報を集約

PR施策 活動内容

クチコミが拡散するファッションサイトに情報を集約

限られた時間のなかで、どこにどうやってシュークリームを打ち出していけばいいのか。テレビや雑誌はもう間に合いません。この状況ではWebやSNSを活用するしかない、と考えます。しかしグルメネタはもうどこでも飽和状態。グルメサイトに掲載してもあたりまえに読み流されてしまうに違いありません。

そこでグルメ以外のサイト、たとえばファッションサイトを情報起点にしたらどうかと発想しました。これには経験にもとづく仮説があり、今回SNSの分析ツールなどで調べてみると、効果が期待できることがわかりました。ある特定の話題をひとつの媒体で取り上げると、記事のランキングが急激に上がります。多くの閲覧者がそれに反応してコメントやシェアをし、情報が拡散します。

この手法は1日のなかで上昇率をつくることがポイントであり、今回はあるファッションサイトに集約して情報を発信しました。そこでは写真へのこだわりも大事にしました。店舗は二の次にして「これがシュークリーム?」という違和感を前面に打ち出したのです。

新食感のシュークリームクロッカンシューザクザク

ポイント 目的は“行列をつくる”こと。その情報に注目が集まり、自走していく

オズマピーアールは長沼社長に「メディア掲載を指標にせず、あくまでも行列をつくることに徹しましょう」と説きました。行列ができれば行列のできる店としてメディアに取り上げられ、情報は自走します。

単にメディアに記事を書いてほしいと頼むことでパブリシティを仕掛けるのではなく、情報を適切に編集し、その情報に注目が集まり自走していく、これはPR本来のあり方です。

成果

目的とした行列ができ、販売目標も大幅にクリア

「ザクザク」の行列はおおむね30分待ち、週末になると1時間待ちもあります。おいしいから行列ができるだけじゃないんです、行列ができるからもっとおいしくなるんです。行列に並び、ジリジリしながら待つことで、食べたときに感じるおいしさが増すという心理がポイントです。

依頼からわずか2〜3週間、しかも限られた予算で結果を求められたお仕事でしたが、情報起点の徹底分析と食感オノマトペによる広報・PR活動により、お客様の期待に応える成果を上げることができました。今回の挑戦は当社にとっても貴重な経験となりました。

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