- PRアワードグランプリ2024
- ギリアド・サイエンシズ株式会社
HIV/AIDS GAP6:理解のギャップを埋める共創型啓発プロジェクト
HIV/エイズの流行終結を目指して、6つの誤解を解消する社会共創型キャンペーン
ギリアド・サイエンシズ株式会社は、HIV/エイズの流行終結という国際目標に向け、日本国内で根強く残る誤解や偏見を解消するため、6つの「理解のギャップ」に着目した疾患啓発プロジェクト「HIV/AIDS GAP6」を展開しました。本プロジェクトでは、当事者団体・コミュニティ・製薬企業を結集する「コレクティブ・インパクト」型のPR戦略を設計。体験型コンテンツ「頭でっかち解消ボックス」の開発、東京レインボープライドなどイベントでの展示、SNS・メディアでの情報波及、さらに国への要望書提出を含むアドボカシー活動などを実施しました。これにより、社会全体でHIVに関する正しい理解を広め、検査・予防・治療の行動喚起を促進する複合的なコミュニケーションを構築しました。



目的・課題
UNAIDS(国際連合エイズ合同計画)が掲げる「2030年までにHIV流行終結」という世界目標に対し、日本では医療の進歩によりHIVが「不治の病」ではなくなっているにもかかわらず、国民の半数が「死に至る病」と誤解しているなど、偏見や情報不足が依然として存在します。また、検査率の低さ、PrEP(曝露前予防薬)の認知不足、陽性者へのスティグマ(偏見・差別)など、社会的課題も複合的に絡み合っています。こうした背景から、HIV/に潜む「理解のギャップ」を整理した啓発と行動変容を促す包括的な取り組みが求められていました。そしてその取り組みへの課題は、限られた層に閉じがちなHIV情報を、一般社会に広げるための「話題化」と「信頼性のある情報発信」を両立させることでした。

戦略
戦略の核は「コレクティブ・インパクト」アプローチ。異なる目的を持つ7団体(当事者支援団体、コミュニティ、製薬企業)が集い、共通ゴール「日本が世界に先駆けてHIV流行終結を目指す」を設定しました。PR施策は3層構造で設計:①認知拡大:SNS・メディアにおいて課題に言及した報道を促進し、特設サイトで「6つのギャップ」を可視化しました。②体験型啓発:イベントで「頭でっかち解消ボックス」を設置し、誤解を体験的に解消しました。③政策提言:政府への要望書提出、議員向け教育機会創出で制度的課題に働きかけました。さらに、PrEP薬の国内承認を後押しする情報発信を強化し、検査・予防・治療の複合的な行動を促すメッセージを統合したのです。


成果
本プロジェクトは、社会的認知と制度的変化の両面で成果を創出しました。社会的認知では、SNSやイベントを通じて「HIVは不治の病ではない」「U=U(治療継続で感染させない)」などの正しい知識が拡散され、メディア報道も増加しました。さらに制度の面では、2024年8月には、抗HIV薬の曝露前予防(PrEP)適応追加が国内で承認され、HIV感染予防の選択肢が拡充されるという大きなマイルストーンを達成しました。加えて、政府への要望書提出により、検査機会の拡充や偏見解消に向けた議論も進行。これらの取り組みは公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会が主催する「PRアワードグランプリ2024」でブロンズ賞を受賞し、社会課題解決型PRの成功事例としても評価されました。
