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榑林 佐和子

執行役員 リレーションズデザイン本部長

SAWAKO
KUREBAYASHI

情報の受け手に 考察の余白をあえてつくる 価値観の多様化に対応できる PRの「問い」で心を動かす

新卒からPR畑を歩み続け、業界・領域ともに幅広い業務に従事した“雑食性”PRパーソン。現在は海外への日本文化の浸透・受容をテーマにアウトバウンド案件に従事している。立ち上げに参画した産学共同プロジェクト「オノマトペラボ」はPRアワードグランプリを受賞。

専門・活動テーマ

マーケティングPR、統合コミュニケーション、観光・ツーリズム、インバウンド、日本産品の海外コミュニケーション、ヘルスケアコミュニケーション

― PRとは

問いを投げかけ、課題を顕在化させること

PRに期待される役割に、よく「関係性構築」や「合意形成」といったことが挙げられますが、これらをもたらすPRの本質的な機能は課題を発見し、提起する=「問う」ことだと思います。広告が“いかにシャープな答えを用意するか”というコミュニケーションだとすると、PRは“いかに考えがいのある問いを投げるか”というコミュニケーション。誰しも、質問をきっかけに物の見方が変わったり、自分の気持ちに改めて向き合ったりした経験はあるのではないでしょうか。
また、「問う」ことは相手に考察を委ねることでもあります。コミュニケーション相手の反応や行動をコントロールしようとしすぎず、受け手の解釈や議論の余白を残しておくことは、価値観が多様化している現代において、より多くの人に寄り添い、心を動かす伝え方だと考えています。

― 専門領域でのPRのポイント、努めていること

PR会社が「問い」をつくる会社としてクライアントに頼られるとともに、社会に資する存在に

課題の発見や掘り下げには、「20代、女性、会社員」のようなマーケティング上のターゲット属性だけでは、見えてこないものもあります。「毎週末に●●をする人」「■■な家族がいる人」など特定の行動や志向、条件を持つコミュニティとして捉えると別の側面が浮かび上がってくることも。たとえば、医学的にはがんの患者さんは部位やステージ別に分けて課題(病)の解決法を考えますが、子をもつひとりの親としてみれば「自分の病気を子どもにどう伝えるか」という、疾患上の分類とは別の生活者としての共通課題が浮かび上がってきます。
RFP(提案依頼書)やオリエンの「与件」だけを課題とするのではなく、その背景にある人の営みや社会潮流に目を向け「本当の課題は、もしかするとここにあるのでは?」という投げかけが、クライアントにとっても新たな気づきとなること。PR会社が自社とは異なる視点で課題を発見し、「問い」をつくってくれる存在として頼っていただけることを目指すとともに、社会から見てもPR会社が売らんかなの代弁者ではなく、倫理観に基づいて情報を精査しており、本質課題にアプローチし社会に資する存在として認知されていきたいです。

― 目指す未来・目標

PRが提示した価値観や体験が浸透し、新しい文化の創造にまで寄与できること

これまでPRでは、誰に・何を・どう伝えるか、そこからどう拡散していくか、という情報伝達の設計が重要視されてきましたが、いまはそのプロセスにどういった体験価値を提供できるか、という視点も必要になってきています。
誰から・どこから・いつ・どんなときに、どうやって触れたか、といった受け手側から見た情報接触の内容によって同じストーリーでも共感度や理解度が変わってくるからです。また、デジタル上で多くの情報伝達や交換が可能になりましたが、こうした体験価値をより豊かなものにすべく、オンラインでもオフラインでも情報に手触り・熱量・質感といった一種の「身体性」を伴わせることを心掛けています。
将来的には、価値観や文化背景がまったく異なる相手 ―― 例えば海外に対して日本文化を伝えるような場面でも、そのままの文化の輸出ではなく、相手の文化も尊重しつつ独自の融合を果たす。PRが提示した価値観や体験が浸透し、新しい文化の創造にまで寄与できることを目指しています。

― 座右の銘・好きなフレーズ・格言

「一気呵成(いっきかせい)」

プランニングでも実施の過程でもいろんな可能性を検証し、ずっともやもや考えているタイプです。試行錯誤の間は苦しいのですが、内に溜めた思考のストックが、あるタイミングで臨界点を迎えて一気に突破できる瞬間が好きなのと、とはいえ重要な場面では機を逃さずスピード感を持って進められるよう、戒めも込めてこの言葉にしました。

PROFILE 経歴・プロフィール

マーケティングPR会社を経て2010年オズマピーアール入社。大手ナショナルクライアントの食品・消費財のマーケティングPRや、外資系製薬会社の疾患啓発活動、大学広報、自治体、官公庁など、幅広いPR業務に従事。社内ではPRの推進部門から開発部門、管理部門を経て2021年より再びPR推進部門と、社内でも幅広い職務経験を持つ。

WORKS 活動実績・受賞歴

大手食品・飲料メーカーや日用品・消費財、大学、自治体など数々の案件を担当。日本産品の輸出拡大のための統合マーケティング・コミュニケーションにも携わる。

受賞歴

  • カンヌライオンズ2015 ヘルスケア部門 ショートリスト受賞
  • スパイクスアジア2015 ヘルスケア部門 シルバー受賞
  • PRアワードグランプリ2014 グランプリ受賞
  • 「ピリピリ!ジンジン!チクチク!見えない痛みどう伝える?産学共同プロジェクト
  • 『オノマトペラボ』『痛みのオノマトペ』で医療現場におけるコミュニケーション課題を解決」

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