肥髙 結衣
オズマヘルスケア本部 パブリックリレーションズ1部 部長
YUI
HIDAKA
新卒でオズマピーアールに入社後、ビューティー、交通インフラ、製薬会社など、幅広い分野のPRに従事。現在、ヘルスケア領域をメインとしつつ、患者会や自治体など、ステークホルダーとのゼロからの関係性構築を得意とし、当事者のインサイトを捉えた企画をメディア文脈で展開。
専門・活動テーマ
統合コミュニケーション、PRクリエイティブ、患者共創、疾患啓発、シンボリックアクション、コミュニティ共創、医療・ヘルスケア、団体・非営利組織
― PRとは
本質は「一人ひとりの本音を汲み取り、世の中との共通項を見つけ、届ける」
私は主に病気の啓発活動を担当しており、プランニングをしていくに際し、患者さんとお話をさせていただく機会が多くあるのですが、ときどき想像を絶するような出来事を”あえて”明るい表情でお話してくださるときがあります。そのような姿の裏にあるものは何だろうか……、どうすると気持ちを軽くすることができるのだろうか……と一歩踏み込んで想像して汲み取ることは、とても大切だと考えています。
また、社会に啓発していくときには、振り向いてもらえるような企画でなければならないので、患者さんたちの本音と世の中のイシューやトレンドとの共通項を探します。ここが非常に難しい部分だと思いながらも、社会に投げかけ、しっかりと届いたときの喜びは代え難いものがあり、PRのやりがいであり醍醐味だと思っています。
また、一億総メディア社会において、マスメディアのチカラだけではなく、関わる一人ひとりが“メッセンジャー”であることを念頭に置きながら、いつもコミュニケーションをしたいと思っています。関わってくださる患者さんや医療者、業界のインフルエンサー、デザイナー、コピーライター……など、各分野のプロフェッショナルがOne teamでゴールまで走っていけるように調和するのも、PRスキルが問われる部分だと考えます。
― 専門領域でのPRのポイント、努めていること
当事者の方がぽろっと話す「本音」を大事に
ヘルスケア領域においては、患者さんが中心にいる世界なので、患者さんの想いや意図を汲んでいない企画は最も良くないことだと思っています。そのため、まだ世の中で語られていないような、患者さんのニーズをリサーチする努力と、それを話してくれるような関係づくりをしていきたいと常に考えています。
私が携わっている慢性の皮膚疾患「乾癬」の疾患啓発プロジェクト『FACT FASHION~真実を着る、誤解を脱ぐ。~』は、患者さんとのふとした会話からスタートしたプロジェクトです。「見た目に症状が現れるから、服で隠すことが当たり前。ほかにも血が服に付いてしまったりすることも……。お洒落も制限されてしまって、精神的に結構ツライ」という本音でした。こうやってお話してくださったのも、日々連絡を取り合い、仕事相手を越えて、もはや“友達”ぐらいに思ってくださっていたからなのかな、と思います。
また、あらゆる手段に柔軟に対応できるPRパーソンでありたいと思っています。PRは課題を解決できれば手段は問わない、なんでもありなところが魅力だとも考えています。例えば、新聞広告やSNS、イベント、コンテンツ開発、インターナルイベント……などを1本の企画として実施できる知識や術をつけたい。そのため日々情報収集しています。
― 目指す未来・目標
枠からはみ出ることを恐れずに、「必要」とされる企画をつくりたい
「この企画は必要だった」と思ってもらえる企画を世の中に残せるPRパーソンを目指しています。先でご紹介した『FACT FASHION』では、起点は「乾癬患者さんの課題解決のため」の企画でしたが、今では、ファッション業界からも「“医療”ד衣料”の組みあわせは、世の中にとって必要なことではないか」と、可能性や一目置かれる企画にまで拡張することができました。昨今、企業活動において「何のためにこの会社があるのか」という、根本的な存在意義が求められているなか、すこしでもそれに寄与する企画をさまざまなステークホルダーの間に立ちながら考え、実行していきたいと思います。
また「ルールを拡張したり、枠からはみ出ることを恐れない」PRパーソンでありたいと思っています。情報氾濫の世の中において、企画を目に留めてもらえることは非常に難しいことだと思います。そのために、例えば、異業種とのコラボレーションや、世の中の大きなイシューと掛け合わせることも積極的に考え、チャレンジしていきたいです。
― 座右の銘・好きなフレーズ・格言
「なんくるないさ~」「ケセラセラ」
わたしが仕事でテンパっていた時に、上司が言ってくれた、魔法の言葉です。そのときに肩の荷が下りただけでなく、自分自身の心の持ちようがガラッと変わった瞬間でした。
PROFILE 経歴・プロフィール
新卒でオズマピーアールに入社後、ビューティー、交通インフラ、製薬会社など、幅広い分野のPRに従事。現在、ヘルスケア領域をメインとしつつ、患者会や自治体など、ステークホルダーとのゼロからの関係性構築を得意とし、当事者のインサイトを捉えた企画をメディア文脈で展開。
WORKS 活動実績・受賞歴
- PRアワードグランプリ2020 シルバー受賞
- PR アワードアジア2020 ヘルスケア部門 金賞、パブリックエデュケーション部門 銀賞受賞
- PR アワードアジア2019 ヘルスケア部門 金賞、パブリックエデュケーション部門 銀賞受賞
- スパイクスアジア2019 ヘルスケア部門 銀賞受賞
- NEWYORK FESTIVALS ADVERTISING AWARDS2019 ショートリスト受賞
(POSITIVE WORLD IMPACT 、PUBLIC SERVICE/HUMAN RIGHTS BRAND)