藤本 正太
リレーションズデザイン本部 5部 関西オフィス
コミュニケーション・ディレクター
SHOTA
FUJIMOTO
大手印刷会社にてセールスプロモーション業務を経験後、オズマピーアールに入社。関西オフィスにて、商業施設やテーマパークからBtoB企業、交通インフラ企業等幅広い分野の広報領域を担当、現在はコーポレートコミュニケーションや自治体広報に強みを活かす。行動経済学「ナッジ」の専門チームであるNudge Social Design Unitを立ち上げ、人が動く広報についてセミナー講師やコンサルティングを行っている。
専門・活動テーマ
PRクリエイティブ、戦略企業広報、危機管理広報、シンボリックアクション、官公庁、自治体、行動経済学
― PRとは
PRの究極のゴール=人が動く
PR戦略の企画書では、商品やサービスの認知拡大・理解促進、ブランド力向上といった戦略上のゴールを設定します。AISASやAIDMAといったマーケティングのフレームワークは有名ですが、認知や興味の先にあるのはActionやSearch、Shareといった行動です。私はPRの究極のゴール=人が動くことだと考えています。認知や興味を獲得するためのメディア露出だけではなく、その中にあるメッセージやファクトで視聴者や読者がこのように感じるから、ついつい行動してしまう、この合意形成から認知変容、その先の行動変容までトータルで考えるプランニングを大切にしています。
― 専門領域でのPRのポイント、努めていること
理性と本能どちらのスイッチにも対応した行動デザインの設計
関西のとあるテーマパークでは、本能を揺さぶりついつい体験したくなるアクティビティを提供し、とても人気のスポットとなっています。行動経済学では、理性と本能による行動変容を促す2つのスイッチがあるといわれています。通常のPR業務では、ターゲットの理性へ働きかけるように、ファクト等を活用したロジカルな合意形成を中心に行っています。一方で、私がリーダーを務めている行動経済学・ナッジの専門チームでは、本能スイッチによる行動変容を研究しています。ビジネスやコミュニティ上でのコミュニケーションでは、ターゲットが理性で判断する場面、本能で判断する場面、どちらもターゲットや環境に合わせ柔軟に対応しなければなりません。理性と本能、PRとナッジ、どちらかではなく、どちらも柔軟に使い分ける行動デザインの設計が今必要だと考えています。
― 目指す未来・目標
PRとナッジで地域の課題を解決
自治体の情報発信支援事業でPRの相談を受ける機会があります。その中でよくお伝えすることは「まずターゲットの立場に立って、その人がこのアクションを受けた時にどう感じるのか、行動しない摩擦要因は何なのか、これを想像することから始めましょう」という“ターゲット視点=PR視点”の重要性です。この摩擦要因、実は情報量が多すぎるという単純なことが原因ということがよくあり、これはナッジの認知容易性(EASY)で解決できます。このような経験から、地域課題の大半が間違った方向でのコミュニケーションによるものだと感じるようになりました。そこで今、とある自治体でPRとナッジを活用し、歩きスマホ、受動喫煙、たばこのポイ捨てといったマナー問題をコミュニケーションで解決する社会実験を行っています。このような活動を通じて、より良い方向へ人が動く社会デザインを設計し、様々な地域の課題を解決していきたいと考えるようになりました。
― 座右の銘・好きなフレーズ・格言
「やってみなはれ。やらなわからしまへんで。」
関西を代表する経営者鳥井信治郎さんの言葉です。
まず率先して自分が動く。行動する前に悩むより、まず行動してみないと悩みの本質もわかりません。心の上司の言葉として大切にしています。
PROFILE 経歴・プロフィール
大手印刷会社にてセールスプロモーション業務を経験後、オズマピーアールに入社。関西オフィスにて、商業施設やテーマパークからBtoB企業、交通インフラ企業など幅広い分野の広報領域を担当、現在はコーポレートコミュニケーションや自治体広報に強みを活かす。行動経済学「ナッジ」の専門チームであるNudge Social Design Unitを立ち上げ、人を動かす広報についてセミナー講師やコンサルティングを行っている。
WORKS 活動実績・受賞歴
掲載記事
日経BP『日経ビジネス』(2022年5月23日号)内 「特集 買わせる心理学 進化する本能マーケティング」にてナッジの取組が紹介
受賞歴
尼崎市「あまらぶシティプロモーションsince2013」
- PRアワードグランプリ2021 ブロンズ受賞
- ACC2021 マーケティング・エフェクティブネス部門 ブロンズ受賞
- シティプロモーションアワード金賞